NFCタグ で鍵を開けよう(2) iPhoneを鍵とし、ドアにNFCタグを設置するパターン
この記事は「NFCタグ で鍵を開けよう」シリーズの第2弾です。 このシリーズは以下5つの記事に分けられて投稿予定です。
- NFCタグにURIを書き込む
- iPhoneを鍵とし、ドアにNFCタグを設置するパターン(この記事)
iOSアプリを経由してセキュリティレベルをあげるNFCタグを鍵とし、ドアにNFCリーダーを設置するパターン(まだ書いてないけど気が向いたら書くかも)より実用的にしていくために- iOS13時代の最終形
この記事でやること
前回は、NFCタグにhttps://tag.exsample.com/lock
というURIを書き込むことに成功し、それをiPhone XR/XSで読み込めることを確認しました。
今回は、このURIで動作するAPIをAWS Lambda1などで作成し、そこからSesame APIを叩いて鍵のアンロックを実現します。
それさえできれば、NFCタグを自宅のドアなどに貼っておけば、iPhoneをそのNFCタグにタッチして鍵をロック/アンロックできるようになるはずです。
Sesame APIの利用
APIキーの取得
Sesame APIを叩くうえで必要なAPIキーやSesame ID(device_id)の取得方法についてはCANDY HOUSEのオフィシャルブログ
https://ameblo.jp/candyhouse-inc/entry-12416936959.html
をご参照ください。
API仕様
Sesame APIの仕様については https://docs.candyhouse.co/ にきちんとしたドキュメントがあります。
curlで叩いてみる
curl -H "Authorization: YOUR_AUTH_TOKEN" \
https://api.candyhouse.co/public/sesames
で、管理しているデバイスのリストが取得できます。 YOUR_AUTH_TOKENはAPIキーに置き換えてください。
- レスポンス例
[{"device_id": "aaaaaaaa-aaaa-aaaa-1111-111111111111", "serial": "ABCDEFG", "nickname": "\u30c9\u30a2"}]
鍵をロック
上で取得したdevice_idを利用し、
curl -H "Authorization: YOUR_AUTH_TOKEN" \
-H "Content-Type: application/json" \
-X POST -d '{"command":"lock"}' \
https://api.candyhouse.co/public/sesame/YOUR_DEVICE_ID
とするだけです。
鍵をアンロック
同じく、
curl -H "Authorization: YOUR_AUTH_TOKEN" \
-H "Content-Type: application/json" \
-X POST -d '{"command":"unlock"}' \
https://api.candyhouse.co/public/sesame/YOUR_DEVICE_ID
でアンロックもできます。
AWS Lambdaでの実装
※この記事ではAWS Lambdaの使い方については説明しません
それではこのSesame APIをAWS Lambda上で実行すよう実装してみましょう。
以下、Node.jsでの実装サンプルです。 長々書いていますが、やっているのは上で紹介したアンロックAPIを叩くことだけです。
exports.handler = (event, context, callback) => {
console.log('start')
main(callback)
}
async function main(callback) {
const response = await requestUnlock()
callbackResponse(200, response, callback)
return true
}
const url = require('url')
const fetch = require('node-fetch')
function callbackResponse(statusCode, message, callback) {
let response = {
"statusCode": statusCode,
"body": JSON.stringify(message)
}
callback(null, response)
}
async function requestUnlock() {
try {
const urlObject = {
protocol: 'https',
hostname: 'api.candyhouse.co',
pathname: '/public/sesame/YOUR_DEVICE_ID'
}
const headers = {
'Content-Type': 'application/json',
'Authorization': 'YOUR_AUTH_TOKEN'
}
const request = url.format(urlObject)
const params = {
command: 'unlock'
}
const body = JSON.stringify(params)
console.log('request to ' + request)
console.log('body: ' + body)
const response = await fetch(request, {method: 'POST', headers: headers, body: body})
const json = await response.json()
return json
} catch (error) {
console.log(error)
}
}
まとめ
あとは実装したものをAWS Lambdaにデプロイし、NFCタグに書き込んだURIでこのLambdaが動作するようにするだけです。
これで、iPhoneを鍵代わりにし、NFCタグをタッチして鍵をアンロックする仕組みができました。
くどいようですが、
こちらは絶対に守ってください。
記事一覧
- NFCタグにURIを書き込む
- iPhoneを鍵とし、ドアにNFCタグを設置するパターン(この記事)
iOSアプリを経由してセキュリティレベルをあげるNFCタグを鍵とし、ドアにNFCリーダーを設置するパターン(まだ書いてないけど気が向いたら書くかも)より実用的にしていくために- iOS13時代の最終形
-
AWS LambdaでなくともこのURIで実行されるプログラムを書ければ別のものでかまいません ↩︎